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写真:Ste Smith/Cult of Mac
オーストラリアのジョージ・ブランディス法務長官は今週、アップルの代表者と会談し、強力な暗号化の問題と、それが警察や諜報機関の捜査とどう関係するかについて話し合う予定だ。
ブランディス氏は、セキュリティ機関がAppleの現在のエンドツーエンドの暗号化を回避できるようにするバックドアをAppleに作成するよう求めていると報じられている。
報道によると、Appleが自主的にバックドアを作ることに同意することがブランディス氏の「第一希望」だという。しかしブランディス氏はスカイニュースに対し、「我々が求める協力が得られない場合、必要に応じて強制力を持つように立法化も行うつもりだ」とも語った。
暗号化に抗議する国
オーストラリアが提案している新たな暗号解読禁止法は、2016年に導入された英国の捜査権限法に似ていると言われている。「スヌーパー憲章」としても知られるこの法律は、昨年12月に欧州連合(EU)の最高裁判所によって違法と判断されている。
Appleはオーストラリアの暗号化取り締まりについてまだ公式にコメントしていない。しかし、支持する可能性は低いだろう。捜査権限法案に関しては、Appleは法案の草案段階で同法案を批判し、iMessageのような暗号化サービスにバックドアを作ることを企業に強制することは「法を遵守する市民に害を及ぼす可能性がある」と主張していた。
Appleは昨年、米国における同様の判決に反対する主張に多くの時間を費やした。Wikipedia創設者のジミー・ウェールズ氏も、Appleに対し「英国政府がエンドツーエンドの暗号化を禁止した場合、英国でのiPhoneの販売を拒否する」よう求めた。