- ニュース

510億ドルもの資金を抱えるアップルは、家電のパイオニアであるソニーに買収の目を向ける可能性があるのだろうか? iPhoneメーカーによるソニー買収の噂がソニーの株価を押し上げる中、この疑問が今日注目を集めている。多くの噂と同様に、ソニー買収の噂も、漠然とした起源を持つ。
アナリストたちは、このような買収がどれほど友好的なものになるのか懐疑的な見方をしているものの、買収の可能性が浮上しただけでソニーの株価は3%上昇した。この噂を煽ったのは、アップルの元CEO、ジョン・スカリー氏の発言だ。スカリー氏は記者団に対し、スティーブ・ジョブズ氏は常にソニーをアップルの目標としていたと述べている。
「(ソニーの共同創業者である)盛田昭夫氏が、初期のウォークマンの一つを私たちにくれたのを覚えています」とスカリー氏はブルームバーグに語った。「誰もそのようなものを見たことがありませんでした。なぜなら、そのような製品がまだ存在していなかったからです。25年前のことですが、スティーブはそれに魅了されました。彼はまずそれを分解し、すべての部品をじっくりと調べました。組み立てや仕上げ、そしてどのように作られているのかを」とスカリー氏は語った。
ジョブズ氏は先週、四半期決算を発表した際に、将来の買収に関する議論を煽った可能性がある。アナリストとのインタビューで、ジョブズ氏は将来的に「1件以上の」買収案件があると考えていると述べた。この発言は、アップルがソニー、アドビ、あるいはジョブズ氏が筆頭株主であるディズニーを買収する可能性があるという憶測を煽る材料となった。
アップルによる注目度の高い買収の可能性に関する噂はこれが初めてではない。今月初め、ジョブズ氏とフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏が夕食を共にした後、同社がソーシャルネットワーキング大手フェイスブックを買収するかもしれないという噂が浮上した。
アップルは過去にも、潤沢な資金を戦略的企業買収に充ててきた。その中には、モバイル広告プラットフォーム「iAds」の開発に貢献したQuattro Wireless、ストリーミングメディアの目標達成に貢献したLala、そしてチップメーカーのIntrinsityなどがある。カリフォルニア州クパティーノに本社を置く同社は、デジタルマッピング企業であるPlacebaseとPoly9も買収した。これらの企業は、アップルがGoogleへの地図サービス依存から脱却する上で大きな助けとなる可能性がある。
[AppleInsider、Barron's経由]