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写真:Voiceitt
脳卒中、パーキンソン病などの神経変性疾患、発達障害などを経験した人など、非標準的な発話を持つ人にとって、Amazon AlexaのようなAIアシスタントとのコミュニケーションは、多くの人ほどスムーズではありません。
こうした状況を念頭に、非定型発話に対応する音声認識スタートアップ企業Voiceittは、Alexaの機能を向上するiOS向けアクセシビリティアプリを開発しました。その仕組みをご紹介します。
作成者は次のように述べています。
「同社の高度な自動音声認識(ASR)技術は、呼吸の一時停止や非言語音など、個人特有の障害のある発話パターンを識別して適応し、軽度から重度の発話障害を持つ誰もが自分の声でコミュニケーションをとり、スマートデバイスを制御できるようにします。」
Voiceittは、今年のCESイベントの一環として、CES 2021イノベーションアワードを受賞しました。今年のCESは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響により、バーチャル形式で開催されます。会期は本日から木曜日までです。
「CESイノベーションアワードの受賞者に選ばれ、その名誉あるゴールドスタンダード製品群に加わることができ、大変光栄に思います」と、VoiceittのCEO兼共同創設者であるダニー・ワイスバーグ氏は述べています。「私たちにとって、この賞は製品の価値が認められただけでなく、発話障害のある方々の自立と生活の質を向上させる私たちの能力を称えるものでもあります。」
お近くのApp Storeに近日登場
Voiceittアプリは現在App Storeで予約受付中です。1月28日にリリース予定です。アプリは無料でダウンロードでき、アプリ内課金も利用可能です。5つの無料の導入フレーズが付属しており、ユーザーは自分の音声でVoiceittがどのように機能するかを試すことができます。また、30日間の無料トライアルもご用意しています。トライアル期間終了後は、年間199ドルのサブスクリプションプランをご利用いただくことで、200以上のトレーニング済みフレーズに加え、カスタムフレーズやコマンドもご利用いただけます。
また、Amazon Echoなど、AmazonのAlexa音声AIを搭載したデバイスも必要です。現在、VoiceittはAlexaのみに対応しています。将来的には他の音声アシスタントにも対応する予定です。
非定型的な発話パターンは、しばしば身体的な問題(例えばパーキンソン病)と相関関係にあるため、このようなアプリは画期的な存在となる可能性があります。例えば、音声で自宅の照明を操作できるというのは、多くの人にとって魅力的な機能です。移動に困難を抱える人にとっては、変革をもたらすものとなるかもしれません。