「Appleでサインイン」はプライバシー保護の特効薬ではないかもしれない
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「Appleでサインイン」はプライバシー保護の特効薬ではないかもしれない

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「Appleでサインイン」はプライバシー保護の特効薬ではないかもしれない
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Appleでサインイン
iOS 13の「Appleでサインイン」は、データ追跡の万能薬ではないかもしれない。
写真:アルフレッド・ン

iOS 13の「Appleでサインイン」は、サードパーティのアプリやサービスにサインインするためのプライバシー重視の方法だ が、消費者に関するデータ収集を専門とする企業の幹部は、これが自社のビジネスに支障をきたすことはないと予測している

「Appleでサインイン」は複数の固有IDを提供する

iOS 13に搭載されるAppleの新しいプライバシー機能は、サードパーティ製のアプリやウェブサービスがユーザーのログイン情報を使って追跡するのを防ぎます。この機能は、サービスやアプリごとに、プライベートで使い捨てのログイン情報を作成します。さらに、アカウントごとにランダムなメールアドレスを作成し、ユーザーの実際のメールアドレスに転送することも可能です。

しかし、Arm Treasure Dataの創業者兼CTOである太田一樹氏は、TechRepublicに対し、同社の消費者追跡システムは「Appleでサインイン」を回避できると確信していると語った。そして、他の大企業でも同様だと考えている。

「そのようなソリューションでは、マッチ率は確実に低下するでしょう」と太田氏は認めたが、それだけではない。「Appleの今回の措置の効果は、メールアドレスがどのように使用されるかという点に大きく依存していました。特定の行動は阻止できますが、個人的には効果は限定的だと思います。」

彼はさらに、大企業は複数のメールアドレスを使用する顧客の追跡に既に慣れていると指摘する。何十年も事業を展開している企業の多くは、多数のサブブランドを持ち、顧客はそれぞれに別々のアカウントを作成している。これらを一つのユーザープロファイルに統合することは、彼らが既に対処しなければならない課題である。

いくつかの注意点

太田氏は確かにこの分野の専門家ですが、「Appleでサインイン」はまだ実装されていないことを忘れてはなりません。彼はまだ、それを阻止しようとした直接的な経験がありません。

また、Arm Treasure Dataのビジネスモデルは、顧客に知られずに顧客を追跡することです。この会社の主要幹部が、「ああ、もうダメだ。履歴書はもう提出済みだ」などと面接で言うはずがありません。どんな状況であろうと、会社の将来性について楽観的であることも、彼の仕事の一部なのです。