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かつてAppleの「友敵」と目されていたサムスンは、急速に単なる敵へと変貌を遂げつつある。カリフォルニア州クパチーノに本社を置くテクノロジー大手、AppleのiPhoneやiPadとも競合する韓国の半導体メーカー、サムスンは今、Appleに対して中世的な攻撃を仕掛けようとしている。
サムスンのマーケティング担当幹部は、Appleが特許を「ただ乗り」していると非難し、タブレットやGalaxyを製造する同社は、これまでの「受動的」な立場から「今後はより積極的な姿勢」へと転換すると警告した。最近までAppleはサムスン最大の顧客であり、今年の契約額は推定78億ドルと報じられている。しかしその後、AppleはiPhoneやiPadに搭載されているA5プロセッサのサプライヤーを台湾積体電路製造(TSMC)に移し、フラッシュメモリについては日本に目を向け始めた。さらに、元サムスン幹部の最近の法廷証言では、サムスンがiPadの供給情報を漏洩していたことが明らかになった。これは、秘密主義で知られるAppleが眉をひそめる行為だ。
AP通信へのコメントは、サムスンのモバイル通信部門グローバルマーケティング責任者であるイ・ヨンヒ氏によるものだ。この発言はマーケティング部門からのもので、法務部門の発言ではないものの、サムスンがiPhone 5が韓国に上陸した瞬間にアップルを提訴する用意があると以前明言していた発言と一致する。
今月初め、匿名のサムスン上級幹部がKorea Timesに対し、「同社はAppleをサムスンの無線技術関連特許侵害で提訴する計画だ」と語った。4月まで遡るAppleとの長引く法廷闘争の中で、サムスンがなぜこれほどまでに強気な姿勢を見せているのかは不明だ。しかし、一つの可能性として、GoogleがAndroidパートナーと共有しているモトローラの新しい特許が挙げられる。先日報じたように、AndroidスマートフォンメーカーのHTCは、主にGoogleの無線特許を理由に、Appleに対する訴訟勝利に自信を示している。