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アップルはミダス王が夢にも思わなかったほどの現金を保有しているが、その資金を米国に持ち帰って自社株買いに充てる代わりに、スイスフラン建て債券の売却でスイスの低金利を利用しようとしていると報じられている。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙の報道によると、ゴールドマン・サックスとクレディ・スイスが債券売却の管理を委託されており、早ければ火曜日にも新たな債券売却が行われる可能性があるという。
スイスフラン建て債券の需要が急増し、国債利回りがマイナス圏に陥ったことを受け、アップルのような投資家は、スイスの資金を最長10年間貸し出すことに前向きになっている。マイナス金利によってアップルは非常に低い利回りで資金を調達できるため、現金を米国に還流させるよりも、数十億ドル規模の負債を抱える方が理にかなっている。
スイス中央銀行がユーロに対するスイスフランの強さを制限する上限を撤廃して以来、スイスフランの価値は先月急騰した。
アップルは先週、自社株買いと配当金の支払いに充当するため、65億ドルの社債を発行した。社債の償還期限はまだ決まっていない。投資家によると、同社は10年債または15年債の発行を検討する可能性があり、その場合、利回りは0.5%ポイント未満となる見込みだ。
出典:WSJ