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写真:Ste Smith/Cult of Mac
iPhone のさまざまな部品は、あなたのポケットに届くまで長い距離を移動してきました。部品を合わせると、ほぼ月まで行って戻ってくるほどの距離です。
たとえば、iPhone 6s の前面にあるあの洗練された Touch ID ボタンは、人工サファイア クリスタル (中国長沙産) が金属リング (江蘇省から 550 マイル輸送) に接着され、その後台湾の高雄 (さらに 1,000 マイル) の半導体工場に輸送されるため、設置面積が 12,000 マイルに上ります。
ヨーロッパで調達された部品が日本へ輸送され、最終的に中国のFoxconnに持ち込まれるまで、移動距離はどんどん伸び続けています。しかも、これはiPhoneのほんの小さな、地味な部品の一つに過ぎません。
エドワード・ヒュームズ著『ドア・ツー・ドア:壮大で、狂おしく、神秘的な交通の世界』は、 Wired誌に掲載された抜粋記事で、電子機器が私たちの生活に浸透するためにどれほどの距離を移動しているのかを示しています。スマートフォンやテレビからノートパソコンやスマート冷蔵庫に至るまで、消費者向けガジェットの効率向上とコスト削減のために、この移動距離が費やされているという事実が、より興味深い点となっています。
ヒュームズ氏はこのプロセスをシェフが食事を用意するプロセスに例えています。
「携帯電話の内部は、料理人が料理の材料を組み立てるのと同じような仕組みで作られている。その材料は別のシェフの料理の材料となり、さらに別のシェフによってより大きな料理に組み入れられる」とヒュームズ氏は書いている。「食材は、冷蔵庫、まな板、コンロ、皿といったハイテク機器の間を行き来するのだ。」
さらに、iPhoneの部品製造には希土類元素が大量に使用されています。前述のTouch IDの事例には、原材料の輸送、梱包、水、エネルギー、さらには各工場における労働者の移動は含まれていません。
「結局のところ、iPhone の輸送環境への影響は、少なくとも月までの 240,000 マイルの旅と、そのほとんどまたは全部の帰路と同じくらい大きい」とヒュームズ氏は書いている。
iPhone が一日中ポケットの中に入っているために、移動してきた距離は途方もないものです。
出典:Wired