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ここ数週間、Appleは電子書籍の価格設定をめぐって米国司法省(DOJ)と争っている。この連邦反トラスト法裁判は、Appleが米国の5大出版社と共謀して電子書籍の価格を引き上げ、Amazonとの競争を阻害したという司法省の告発をめぐるものだ。
裁判におけるAppleの顔は、ソフトウェア・サービス部門の責任者であるエディ・キュー氏でした。裁判では、スティーブ・ジョブズ氏とiBookstoreをめぐる初期の交渉に関するいくつかの情報が明らかになりました。裁判は本日閉廷しますが、Appleに対する判決はまだ確定していません。
ワシントン・ポスト紙は、この事件の全体像と、起こりうる結末について、非常に詳細な情報を掲載しています。舞台裏で起こった出来事の中には、興味深いものもありました。
3週間に及ぶ裁判は、既にこの極めて秘密主義的な企業について多くの事実を明らかにしている。アップル幹部の証言やジョブズ氏の電子メールは、アマゾンが支配する市場に参入するために同社が採用したビジネス戦略を明らかにしている。
インターネットソフトウェア&サービス担当シニアバイスプレジデントのエディ・キュー氏は、2日間の証言の中で、当初ジョブズ氏はiTunesブックストアでデジタル書籍を販売することを望んでいなかったと述べた。しかし、iPadがAmazon Kindleのライバルとなるプラットフォームになると確信したジョブズ氏は、ページめくりの方法からiBooks販売プラットフォームの外観に至るまで、iBooksの開発に深く関わるようになったとキュー氏は語った。
司法省はキュー氏を「陰謀の首謀者」と呼んだ。検察は、キュー氏が2009年12月から2010年1月27日のiPad発売までの6週間で、大手出版社との契約締結を競っていた証拠を提示した。証拠によると、キュー氏は電子書籍の価格設定方法の変更を調整するため、出版社幹部に100回以上の電話をかけた。彼はニューヨークに飛び、ペンギン社、ハーパーコリンズ社、ハシェット社、サイモン&シュスター社、マクミラン社に多数のメールを送信した。5社は司法省から価格カルテルの罪でも起訴され、政府と和解している。
裁判の概要については、記事全文をお読みください。Appleが有罪判決を受けた場合(そしてその可能性は高い)、同社は多額の損害賠償金を支払わなければならない可能性が高いでしょう。この裁判の結果は、米国の出版業界の将来像を決定づける重要なものとなるでしょう。
出典: ワシントンポスト
画像:AP