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写真:Apple
Appleの新しいM2 MacBook Proには、前モデルと比べて著しく低速なSSDが搭載されています。テストでは、状況によっては速度差が最大50%にも及ぶことが示されています。
WWDC22で発表されたM2 MacBook Proは6月24日に発売されました。
YouTuberのMax Techが実施したテストによると、256GBストレージを搭載したエントリーレベルのM2 MacBook ProのSSDは、前モデルよりも50%遅いことが明らかになりました。
BlackmagicのSSD書き込みテストでは、M1 MacBook Proのストレージ速度は2,215MB/秒に達しました。一方、M2 MacBook Proはピーク時で約1,463MB/秒と、約30%遅い結果となりました。読み取りテストでも同様の結果が出ました。M1 MacBook ProのSSDは2,900MB/秒でしたが、新型MacBookは1,446MB/秒にとどまりました。
SSDの速度が遅いため、M2 MacBook Proでは大きなファイルやアプリを開くのに時間がかかります。M2チップはパフォーマンスと効率を20~30%向上させるにもかかわらず、この速度は遅くなります。
M2 MacBook Proのストレージが遅い理由
YouTuberによる分解で、M2 MacBook ProのSSDが遅い理由が明らかになりました。Appleはベースモデルに256GBのNANDチップを1つしか搭載していません。これは、ベースモデルでさえ128GBのストレージチップを2つ搭載しているM1 MacBook Proとは大きく異なります。NANDストレージは並列処理の方がパフォーマンスが向上する傾向があるため、高密度SSDの方が読み書き速度が速くなります。
Appleは512GB以上のストレージモデルでNANDチップをデュアル構成で使用し続けているため、パフォーマンスには影響がありません。これはAppleの利益率を最大化するためのコスト削減策であると考えられます。M2 MacBook Airでも同様の戦略を採用するかどうかは不明です。
AppleのウェブサイトにあるM2 MacBook Proの製品リストページには、エントリーモデルのSSD速度の低さについて言及されていません。このマシンの初期レビューでは、SSDの速度低下については一切触れられていません。これは主に、Appleが1TBのストレージ構成を提供していたためです。