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写真:キリアン・ベル/Cult of Mac
アップルは以前、欧州委員会にShazam買収の承認を要請していた。
EUの独占禁止法規制当局は先月、欧州7カ国からの懸念を受けて、この取引に関する調査を開始したことを確認した。Appleは来月にも決定を下す予定だが、最終的な決定ではない可能性がある。
昨年12月にAppleがShazam買収の噂を認めた際、独占禁止当局の注目を集めるとは予想もしていなかった。しかし、フランス、イタリア、スペインなどからの苦情により、AppleによるShazam買収はEUの手に委ねられた。
アップルは4月23日に決定を下す予定
Appleと英国企業のShazamは4月23日に決定を受ける予定だが、必ずしも明確な結論が出るわけではない。
「欧州委員会はこれまで、大企業が小規模だが豊富なデータを持つライバル企業を買収することについて懸念を表明してきたが、条件付きまたは条件なしで取引を承認するか、4か月に及ぶ調査を開始する可能性がある」とロイターは 説明している。
もちろん、Appleは無条件の承認を望んでいるだろう。しかし、EUが一定の制限を設ければ取引を進めることができると認める可能性もある。より徹底的な調査を行うために、取引が延期される可能性もある。
独占禁止法規制当局はなぜ関心を持つのでしょうか?
Shazamは、現在世界で最も人気のあるアプリ10選の1つだと主張していますが、決して巨大企業ではありません。AppleはShazamを4億ドルで買収したと推定されていますが、同じ音楽事業を展開するBeatsに投じた30億ドルと比べると、小銭同然の金額に思えます。
では、なぜ独占禁止法規制当局はそれほど懸念しているのでしょうか?それはすべてデータに関することです。
Appleはすでに数百万人の顧客データを保有していますが、Shazamの買収により、さらに多くのデータが得られます。ShazamはAndroidなどのサードパーティプラットフォームでも非常に人気があるため、Appleは最終的にそれらのユーザーデータも取得することになります。
そして、そのデータがAppleの手に渡れば、他社には利用できなくなる可能性があります。Shazamは、私たちの音楽視聴習慣に関する洞察を提供するために、音楽業界とデータを共有しており、多くの企業がそれを頼りにしています。Appleが今後もそれを許し続けるという保証はありません。
つまり、この調査は単なる形式的な手続きではないということです。可能性は低いようですが、EUがこの取引を阻止する可能性はあります。