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写真:クアルコム
Appleは、Qualcommの特許侵害の可能性を解決するため、中国でのiOSアップデートのリリースを急いでいる。このニュースは、中国で特定のiPhoneモデルの販売が禁止されれば、Appleは1日あたり数百万ドルの損失を被るとの報道を受けてのものとなっている。
アップルは声明で「来週初めに、訴訟の対象となっている2つの特許の軽微な機能を修正したソフトウェアアップデートを中国のiPhoneユーザーに提供する予定だ」と述べた。
これは、中国で最近、複数の旧型iPhoneモデルに対する裁判所の差し止め命令が出たことを受けた措置です。これらのモデルのソフトウェアは、クアルコムの特許2件を侵害していると報じられています。ブルームバーグによると、このような差し止め命令は「Appleに1日あたり数百万ドルの損失をもたらす」とのことです。
米国際貿易委員会は、たとえアップルがクアルコムの特許を侵害していたとしても、iPhoneの輸入禁止は一般大衆の利益にならないとする以前の判決を再検討する予定だと述べた。
Appleは、「現在中国で提供しているiPhoneモデルに基づき、規制に準拠していると考えている」と主張している。しかし、知的財産権専門の弁護士が詳細を精査するのを待つよりも、iOSアップデートをリリースする方が安価で迅速だと考えているのは明らかだ。
Appleの弁護士は、この訴訟に正式に回答し、中国の裁判所に対し、iPhoneの販売禁止措置によりQualcommとの和解を余儀なくされると通告した。今週、裁判所に提出した中国語の書類の中で、Appleは「被告との和解を余儀なくされ、全ての携帯電話メーカーが以前の不当な課金形態に逆戻りし、高額なライセンス料を支払うことになり、携帯電話の下流市場で回復不能な損失が生じることになる」と述べた。
アップル対クアルコム
現在、AppleとQualcommは来年4月に法廷で対決する予定だ。両社は2017年初頭から争っている。目下の大きな争点は、AppleがQualcommに支払うべきとされる70億ドルのロイヤリティである。Qualcommはまた、Appleが自社の企業秘密を盗み、Intelに渡したと非難している。
この訴訟は、アップルがクアルコムの事業を調査する韓国の規制当局を支援したために10億ドルのリベートを差し控えたとしてアップルがクアルコムを訴えたことから始まった。
出典:ブルームバーグ、ロイター