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米連邦航空局は航空会社に対し、旧式のフライトバッグを廃止しiPadを導入することを許可した。この措置により紙、時間、費用の節約が期待される。
従来、航空機のコックピットには、飛行マニュアル、ログブック、その他書類が散乱しており、その重さは一般的に約18kgにもなります。しかし、FAAの承認を得て、パイロットは書類に別れを告げ、代わりに約2.5kgのiPadを機内に持ち込むことができるようになりました。
新しい電子飛行マニュアルは、ハイパーリンクとカラーグラフィックの導入により、作業性が大幅に向上したと言われています。マニュアルを最新の状態に保つ作業も、従来のように古いページを新しいページと入れ替える手間のかかる作業とは対照的に、はるかに容易になり、自動化されました。
iPadの使用を最初に承認された航空会社は、5月にアラスカ航空でした。アラスカ航空のパイロットは、デジタルフライトマニュアル、システムマニュアル、パフォーマンスマニュアルにiPadを使用することを許可されました。この措置により、フライトバッグ1つあたり約25ポンド(約11kg)の紙が削減されたと報じられています。
アラスカ航空の飛行基準ディレクター兼パイロットのジム・フリーマン氏は、iPad がコックピットでの時間を節約してくれると考えています。
「iPadを使えば、パイロットは素早く機敏に情報にアクセスできます。コックピットで意思決定をしなければならない時、紙と格闘しながら3~4分を過ごすのは永遠のように感じられます。」
同社は航空地図やチャートを含むアプリケーションをさらに導入する計画だが、承認にはFAA(連邦航空局)との協議が必要となる。FAAの飛行基準担当副局長によると、各航空会社はアップルのタブレットをどのように利用するかについての提案書を提出し、デバイスとソフトウェアの両方が意図する用途において安全かつ効果的であることを証明する必要があるという。
iPadは時間と重量の節約に加え、驚くべきことに、肩や背中の怪我によるパイロットの医療費も削減すると期待されています。アメリカン航空のパイロット、デビッド・クラーク氏はニューヨーク・タイムズ紙に次のように語っています。
「コックピットは狭く、それを持ち上げて座席の上に乗せると損傷の原因になります。特にパイロットの多くが40歳を超えていることを考えるとなおさらです。」
次回空港でパイロットが iPad を持ち歩いているのを見かけたら、高度 35,000 フィートで飛行中にパイロットがAngry Birdsを倒そうとしているなどと勝手に思わないでください。
[ AppleInsider経由]