
家電量販大手ベスト・バイは月曜日、ナップスターを1億2100万ドルで買収すると発表した。ミネアポリスに本社を置く同社はCult of Macに対し、今回の買収はiTunesの親会社であるAppleとの深まる関係を損なうものではないと語った。
「当社とアップルの関係は強固であり、今後もその関係は続くでしょう」とベスト・バイのコーポレート広報ディレクター、スーザン・ブッシュ氏は語った。
ベスト・バイのデイブ・モリッシュ副社長は声明で、このデジタル音楽サービスの買収は「音楽サブスクリプションの枠を超え、デジタルエンターテインメントという新興産業における当社の成長を加速させる基盤となる」と述べた。
買収により、ベスト・バイはナップスターの70万人の会員、オンラインプラットフォーム、モバイル技術を獲得する。ナップスターのCEO、クリス・ゴログ氏と上級経営陣は留任する。ベスト・バイは、140人の従業員を擁するロサンゼルスのナップスター本社を維持する。
ベスト・バイは、デジタル音楽にまだ不安のある消費者を引き付けるためにナップスターを利用できるかもしれない。
「彼らは、幅広い製品とサービスを活かして、オンライン音楽市場に後発者や出遅れた人々を取り込むことでビジネスを見つけることができるかもしれない」とガートナーのメディアアナリスト、マイク・マグワイア氏はCult of Macに語った。
マグワイア氏は、iTunesとNapsterはデジタル音楽業界に登場した当初はライバル関係にあったかもしれないが、NapsterがAppleにとって脅威になったことは一度もないと述べた。ベスト・バイが今後もAppleのiPhoneを販売すると強調したのは、まさにこのためかもしれない。
5月、NapsterはiTunesに対抗し、DRMフリーの楽曲を600万曲販売すると発表し、「業界最大のメジャーレーベルMP3カタログであると同時に、インディーズ音楽のライブラリとしても世界最大規模」と評した。しかし、マグワイア氏はこのMP3への取り組みを「後付け以上のものだが、それ以上ではない」と見ていた。
写真提供:トロニック