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写真:フランソワ・デュアメル/ユニバーサル・スタジオ
スティーブ・ジョブズはPower Mac G4 Cube よりもひどい失敗をしたかもしれないが、それがこの映画が映画祭サーキットで惜しみない賞を獲得するのを妨げることはなく、来たるアカデミー賞へと向かっている。
今週末、スティーブ・ジョブズ役の俳優マイケル・ファスベンダーは、パームスプリングス国際映画祭で、スティーブ・ジョブズの共演者ケイト・ウィンスレットよりインターナショナル・スター賞を受賞した。
「これは時代を超えて愛される映画だと信じています」とファスベンダーは観客に語った。しかし、興行収入が振るわなかったことについては、「興行成績は残念ですが、(ユニバーサルの興行収入大作である) 『ジュラシック・ワールド』には感謝しています」と付け加えた。
付随する質疑応答セッションで、ファスベンダーとウィンスレット(マックのPRの第一人者ジョアンナ・ホフマンを演じた)は、アクセントを習得するために、撮影現場でiPodを使い、実在のキャラクターの話し方を録音し、絶えず聞いていたと説明した。
最近、『スティーブ・ジョブズ』 はゴールデングローブ賞に4部門でノミネートされ、この映画もアカデミー賞にいくつかノミネートされる可能性が高い。
しかし、批評家の間では驚くほど賛否両論となっている。批判のほとんどはシリコンバレーが仲間を庇ったせいだとされているが、一部の「主流」映画メディアからも酷評されている。特にベテラン映画評論家のレックス・リードは最近、(やや疑問視される)批評で本作を2015年最悪の映画と評した。
「人生をデジタル革命に捧げ、その過程で自滅した技術オタク、故スティーブ・ジョブズの貧困から富豪への物語に興味があるなら 、くだらないことを切り捨てて要点を述べるタイトルの『スティーブ・ジョブズ』という冷たく血も涙もない理解不能な映画には近づかないほうがいい 。」
それでも、スティーブ・ジョブズは、全体的には十分な前向きな勢いを持っており、アカデミー賞シーズンまでその勢いを維持できそうだ。そこでは、同社が切実に必要としているオスカー後の経済的回復をようやく得られるかもしれない。
出典:エンターテインメント・ウィークリー