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15年以上も四半期配当を支払っていなかったアップルだが、ウォール街のアップルファンにとって、長らく続いた配当不払いの時代は終わりを迎えるかもしれない。アップルの大口投資家は、このテクノロジー大手が2012年上半期に「相当額」の配当を発表すると予想している。
「2012年上半期のどこかの時点でアップルが配当を発表するだろう」と、ガムコ・インベスターズ社で361億ドルのファンドを運用するハワード・ワード氏は述べた。本日ブルームバーグテレビの「ストリート・スマート」のインタビューで、ワード氏は配当は「配当利回り3%、あるいはそれ以上の株になる可能性は十分にある」と示唆した。
アップルはこの憶測についてコメントしていないものの、ワード氏のような大口投資家が、カリフォルニア州クパチーノに本社を置く同社の計画について内情に通じている可能性もある。同社はこれまで、保有する816億ドルの資金の一部を返還するよう求める声に抵抗してきた。10月には、CEOのティム・クック氏が、巨額の資金を戦略的投資に充てていると主張した。本日早朝、イスラエルのフラッシュメモリメーカーAnobitを5億ドルで買収する契約が正式に締結された。
アップルは1987年半ばから1995年末まで四半期配当を行っていましたが、財務上の問題に直面したため、この慣行は終了しました。過去の問題はもはや過去のものとなりました。2002年以降、アップルはスマートフォンとタブレットの分野で圧倒的な地位を確立し、株価は53倍に上昇しました。10月にアップルの共同創業者兼CEOであるスティーブ・ジョブズが亡くなると、投資家による配当を求める静かな声がより強硬なものとなりました。
ブルームバーグは、市場が企業に配当を支払うことを推奨していたにもかかわらず、アップルの株価が2011年に18%上昇したという興味深い点を指摘しています。時価総額ではアップルがマイクロソフトを上回ったにもかかわらず、ワシントン州レドモンドに本社を置くこのソフトウェア大手はS&P500指数をアウトパフォームしました。マイクロソフトは2003年から配当を支払っています。アップルの株価は、大人気製品への旺盛な需要に後押しされ、素晴らしい成績を収めてきました。苦境を乗り越えて同社に寄り添ってきた投資家に報いる時が来ているのかもしれません。