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写真:Apple
旅行写真家のオースティン・マン氏は、iPhone 12 Pro MaxでProRAW形式で写真を撮影しており、これを「iPhoneでのデジタル画像処理における画期的な進歩」と呼んでいます。
Apple ProRAW画像フォーマットとは
ProRAWは、RAW形式にはまだ慣れていない本格的な写真愛好家のために開発されました。画像に軽度の処理を施すことで、コンピュテーショナルフォトグラフィーの利点とRAW画像形式の奥深さと柔軟性を融合させています。
マン氏は、「iPhone カメラは、正確な画像撮影に絶対に必要な計算のみを活用しますが、ホワイトバランス、ノイズ低減、シャープニングなどの設定パラメータを完全に制御できます。」と述べています。
ProRAWはiPhone 12 Proモデル限定です。月曜日にリリースされたiOS 14.3で、すべてのユーザーが利用できるようになりました。
新しいフォーマットの利点

スクリーンショット:Austin Mann
マン氏のブログ記事では、新しい画像フォーマットの実用的メリットを例を用いて示しています。彼は上の写真を、HEIC(iPhoneの標準画像フォーマット)とProRAWで撮影しましたが、その他の設定は同一です。「ProRAW画像では、ノイズ低減アルゴリズムによって星が消されていないため、はるかに多くの星が確認できます」とマン氏は指摘しています。
また、彼は「HEIC は 8 ビット カラーに制限されており、赤、緑、青の 256 種類の色合いしか表現できません。12 ビットでは、この範囲が赤、緑、青の 4,096 種類の色合いに拡張されます」と指摘しています。
マン氏はさらに、上の低照度画像のようにHEICで問題が発生する状況では、Apple ProRAWの使用を推奨しています。あるいは、前景は暗く背景は明るい場合などです。HEICで問題が発生した場合は、必ず新しいフォーマットを試してみてください。
しかし彼は、ProRAW画像を画像編集ソフトウェアで修正することが必須であると指摘し続けます。「ProRAWで撮影するのは、後処理で画像の微調整に時間をかけるつもりがある場合にのみ意味があります。」前述のように、このフォーマットにはiPhone 12 Proによる最小限の自動編集機能が含まれています。それは写真家の判断に委ねられています。しかし、RAWをベースにフォーマットを構築することで、元の画像を十分に活用できるようになります。
出典: オースティン・マン