- ニュース

写真:Gaia GPS
iOS 13の変更により、サードパーティ製アプリケーションが連絡先アプリの「メモ」フィールドにアクセスできなくなりました。これは、多くの人がこのフィールドに機密情報を保存してしまうという悪癖があり、地図アプリやソーシャルネットワーキングアプリなどの他のアプリに連絡先データへのアクセスを許可してしまうことを忘れているからです。
この変更は、Appleが自ら作り出したセキュリティホールを修正したわけではありません。iPhoneとiPadは、ユーザーが個人情報を安全でない方法で保存していることを補うためのものです。
連絡先は個人情報を保存するのに適した場所ではありません
よくあるシナリオをご紹介します。連絡先に両親の住所を登録するとともに、両親のセキュリティシステムのコードをメモ欄に保存している人がいるとします。このメモ欄は便利な場所です。両親の住所が必要な時、セキュリティコードも必要になることが多いからです。
後日、この人はGoogleのWazeに連絡先データへのアクセスを許可し、このナビゲーションアプリで簡単に友達の家までルート案内できるようにします。しかし、この人が考えていないのは、Googleに親のセキュリティコードも提供してしまったということです。
あるいは、親が子供の社会保障番号を連絡先のメモ欄に保存しているかもしれません。あるいはパスワード、あるいはその他の個人情報かもしれません。
ユーザーのアドレス帳へのアクセスを要求するアプリは数多くあります。例えばFacebookは頻繁にこの情報を要求します。iOS 12以前では、これらのアプリはすべて、メモ欄を含むアドレス帳データベースのすべてを読み取ることができます。
ユーザーの悪い習慣を修正する
連絡先アプリは機密情報を保存するためのものではありません。iOSは、ユーザーがサードパーティ製アプリに連絡先へのアクセスを許可できるように設計されています。しかし、それでも機密情報の保存に利用されてしまうことがあります。
そこでAppleはiOS 13に調整を加え、サードパーティ製アプリが連絡先に保存されているメモにアクセスできないようにしました。ただし、他の情報へのアクセスには影響しません。