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写真:Apple
TSMC製チップとSamsung製チップを搭載した2種類のiPhone 6sモデルを比較するテストにより、チップゲート疑惑が正式に否定されました。その結果、バッテリー駆動時間には両モデルに目立った差がないことが判明しました。
コンシューマー・レポートは、TSMC製のA9チップを搭載したiPhone 6sとSamsung製のA9チップを搭載したiPhone 6sを入手しました。両デバイスで、キャリア、明るさ設定、ワイヤレス接続、iOSバージョン、実行中のアプリなど、すべての設定が同一であることを確認しました。そして、テストに着手しました。
これは、iTunesで映画を再生してバッテリーが切れるまで待つといった、よくあるテストとは違いました。かなり科学的な内容でした。「例えば、あるテストでは、一般的に使用されている周波数帯域5の同じチャンネルで、携帯電話に公称+10デシベル/ミリワット(dBm)で送信させました」とコンシューマー・レポートは記しています。
明るさや使用状況に関する様々なテストも実施されました。あるアプリは、バックグラウンドで音楽を再生しながら、自動的に異なるウェブページを連続的に読み込みました。両iPhoneとも、この動作を約11時間継続した後、シャットダウンしました。コンシューマー・レポートは、全てのテストにおいて、両iPhoneの電源を切った時点でのバッテリー残量の差は1%未満だったことを明らかにしました。
つまり、チップゲートは、率直に言って、事実ではないということです。ここ数年のiPhoneのリリースに注目してきた人にとっては、それほど驚くことではないかもしれません。昨年のiPhone 6とiPhone 6 Plusで発生したベンドゲートを忘れられる人はいないでしょう。そしてもちろん、2010年のiPhone 4のアンテナゲートは、Androidユーザーから容赦なく嘲笑されました。しかし、こうした「ゲート」はどれも、結局は取るに足らないものに終わってしまうのです。
ここでの教訓は、「不良チップ」が付いてしまうかもしれないという理由で、どのiPhone 6sを買うかで夜も眠れないほど悩まなくて済むということです。Apple A9は十分な性能を備えており、どのモデルでもほぼ同じバッテリー寿命を実現しています。