アップル、メルボルンの物議を醸していた旗艦店の計画を撤回
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アップル、メルボルンの物議を醸していた旗艦店の計画を撤回

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アップル、メルボルンの物議を醸していた旗艦店の計画を撤回
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オズの新店舗
決して実現しないApple Store。
写真:Apple

アップルは、オーストラリアのメルボルンのフェデレーションスクエアに旗艦店となるアップルストアを建設するという物議を醸していた計画を撤回した。

アップルは昨年、店舗建設をめぐって苦戦を強いられてきた。当初の設計を破棄し、新たなデザインを考案したものの、それらもまた批判にさらされた。政府機関であるヘリテージ・ビクトリアは、アップルストアは「視覚的に目立ちすぎる」と判断した。また、既存のヤラ・ビルを取り壊してアップルの旗艦店を建設することは、公共空間を「縮小」することになるとも指摘した。

Apple Storeの建設許可を却下するという決定は、Appleの計画に対する激しい反対を受けて下された。Appleの広報担当者は、今後この計画を進めないことを明らかにした。近隣に別の場所を探すかどうかは不明である。

オーストラリアの課題

このプロジェクトの中止は、これまでこの計画を注視してきた人々にとって、さほど驚くことではない。新アップルストア建設に賛成する人々は、500平方メートル以上の新たな公共空間が創出され、新たな来場者を呼び込むと主張していた。しかし、反対派は、フェデレーション・スクエアは文化的なパフォーマンスや抗議活動などを含む公共イベントのための空間であると指摘した。

アップルはあらゆる面で妨害されてきたように見えた。当初の店舗デザインには、視覚的に印象的な精巧なパゴダ風の屋根が含まれていた。その後、変更を求められ、変更したところ、新しいデザインも批判された。「広場の輪郭がぼやけている」と非難されたのだ。

建設はすでに2020年に延期されており、最終的なオープンは2021年に予定されている。

これは初めてではない

Appleが法的問題により建設工事を断念せざるを得なくなったのは今回が初めてではない。2月には、スウェーデンのストックホルムにApple Storeを開設する計画を断念した。これは、ストックホルム市議会が同地域に旗艦店を建設する計画を拒否したことを受けての措置だ。

ストックホルム都市開発委員会の委員によると、アップルの担当者は提案が却下されたことに非常に動揺していたという。同社は既に、提案された歴史的建造物に合うよう提案を修正していた。また、アップルストアの移転先探しに協力すると申し出た関係者も断ったという。

さらに昨年は、度重なる遅延により、Apple はアイルランドのゴールウェイ州に巨大データセンターを建設する計画を断念せざるを得なくなった。

出典:シドニー・モーニング・ヘラルド