WSJ:AT&T、欧州への進出を検討、通信事業者買収の可能性も

WSJ:AT&T、欧州への進出を検討、通信事業者買収の可能性も

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WSJ:AT&T、欧州への進出を検討、通信事業者買収の可能性も
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AT&Tは海外事業拡大を目指し、欧州の通信事業者を買収する可能性があると、 ウォール・ストリート・ジャーナル が報じている。同社は、米国における成長制約から脱却するため、「技術をアップグレードし、より収益性の高い価格戦略を展開」できる新たな無線通信市場に参入する方法を検討していると報じられている。

AT&Tは現時点ではターゲットを特定している段階だが、年末までに契約を発表する可能性があるとみられている。

AT&Tは米国最大の4Gネットワ​​ークを提供していますが、国内市場では「制約」を感じているという報道があります。そのため、同社は他地域への進出方法を模索しており、欧州への進出も検討されている可能性があります。事情に詳しい関係者によると、同社は現在、進出先を「検討中」とのことなので、実際に何か動きが出るまでにはしばらく時間がかかるかもしれません。

とはいえ、情報筋によると、この取引は「年末までに成立する可能性がある」とのことで、これはAT&Tが迅速に進めたい計画であることを示唆している。

AT&Tの潜在的なターゲットの一つとして、英国初の4GプロバイダーであるEE(OrangeとT-Mobile UKを所有)と、オランダの通信会社Royal KPN NVが挙げられます。欧州の通信事業者は4Gネットワ​​ークの展開が遅れており、AT&Tは既存のネットワーク技術をアップグレードする能力から恩恵を受ける可能性があります。

しかし、ウォールストリート・ジャーナル が指摘するように 、欧州の通信事業者への進出は大きなリスクを伴う。欧州の通信事業者は事業運営が異なり、依然としてテキストメッセージと通話料金に大きく依存している。一方、米国ではデータ通信料金への依存度が高い。さらに、欧州市場はより競争が激しく、顧客は通話、テキストメッセージ、データ通信の大容量プランに対してより低い料金を請求される。

欧州の無線通信環境は米国よりもはるかに細分化されており、欧州連合全体で 100 社を超える通信事業者が活動している。

AT&Tは米国でのプレゼンス拡大を試みており、2011年には米国最小の通信事業者であるTモバイルUSAの買収を試みた。買収により同社は3,330万人の顧客を獲得できたはずだったが、後に司法省が買収に反対する姿勢を示したため、AT&Tは買収を断念せざるを得なくなった。

出典: ウォール・ストリート・ジャーナル