- ニュース

音楽業界からAppleの独占的なデジタル配信プラットフォームiTunesに対する新たな非難が相次いでいる。カリフォルニア州クパチーノに本社を置くソニーは、自社の電子書籍リーダーアプリをAppleが拒否したことをめぐる騒動を受け、ボブ・ディランやビヨンセといったアーティストをAppleから引き抜く可能性を示唆した。
AdAgeのインタビューで、ソニーの幹部マイケル・エフライム氏は、音楽出版社がiTunesの代替手段を探していると非難した。(ソニーはたまたまそうした代替手段の一つである「Music Unlimited」を所有しており、同社はこれを近々開始する予定だ。)さらに、エフライム氏は、この音楽大手が今後もAppleで楽曲を販売し続けるのかどうかについて質問し、回答している。
「出版社はAppleに人質に取られており、他の配信システムを探している。今後3~5年で何が起こるか見守っている」とエフライム氏は述べている。ソニーの「Music Unlimited」サービスは、ソニー製テレビ、プレイステーション、ブルーレイプレーヤーなど、幅広いデバイスに600万曲以上の楽曲をストリーミング配信する。ソニーは、ケーブルやAppleのiTunesソフトウェアアプリケーションを介さず、様々なハードウェアに直接接続できる点が自社のサービスの強みだと主張している。
インタビューの中で、エフライム氏は、ソニーの「Music Unlimited」サービスが成功した場合、iTunesにコンテンツを提供する必要があるかどうかについても質問しています。「現在は必要です。現状ではiTunesが主流なので、提供せざるを得ません。」(強調は筆者によるものです。)
今月初め、Appleはソニーの電子書籍リーダーアプリを、カリフォルニア州クパチーノに本社を置く同社を通じて電子書籍を購入できないという理由で却下した。その後、Appleは方針を転換し、iTunes経由での購入が選択肢として提供される限り、電子書籍出版社は消費者がウェブサイト以外で書籍を購入できるようにできると発表した。
アップルは、ノースカロライナ州の巨大なデータサーバー施設と、2009年のオンライン音楽ストリーミングサービスであるララの買収を背景に、以前から独自のストリーミング音楽サービスを開始すると予想されていた。
[9to5Mac]