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ティム・クック氏と前任者のスティーブ・ジョブズ氏の間の経営上の違いについては多くのことが語られてきたが、当然のことながら、それは採用に対するそれぞれのアプローチにも及んでいる。
ジョブズがアップルのエンジニア、ボブ・ベルヴィルを採用した際に「君が今までやってきたことは全部ダメだ。だから、私のところで働きに来ないか?」と言ったことは有名だ。
一方、ティム・クック氏は、やや軟弱な姿勢を取っている。フォーチュン誌の新しい記事がその証拠で、クック氏が、アップルの小売業の第一人者で、以前はバーバリーのCEOとして重要な役割を担っていたアンジェラ・アーレンツ氏を、同社に引き抜いた経緯を明らかにしている。
記事で説明されているように、アーレンツ氏はAppleとの会合に強い立場から臨み、ティム・クック氏と話すことを決めたのは、ただ単に興味本位だったという。しかし、クック氏はすぐに彼に強い印象を与えた。
「初めて彼と向き合った時、ああ、この人は平和主義者だ、と心から思いました」とアーレンツは語る。「彼の誠実さと価値観に、心から魅了されました。誰が何を書こうが、何を言おうが、何をしようと、彼が常に正しいことを貫く姿勢は揺るぎません。Appleのためだけでなく、Appleの社員、地域社会、そして国々のために。世界にはティムのようなリーダーがもっと必要です。」
アーレンツ氏によると、クック氏との最初の面談では、彼女の過去の経験を掘り下げるよりも、Appleの企業文化に合致するかどうかを見極めることに重点が置かれていたという。「小売業の未来、小売業の将来、そしてその中でAppleが果たす役割について話し合いました」と彼女は続ける。「未来について多く語りました。ファッションについてはあまり話しませんでした。」
一方、クック氏はアンジェラ・アーレンツ氏を大いに称賛しており、一部では彼女が後任のCEOになるのではないかとの憶測もある。アーレンツ氏はApple初の女性CEOとなる。
「彼女は完璧にカルチャーフィットしています」と彼はフォーチュン誌に語った。「1週間も経たないうちに、まるで1年もそこにいたかのような気分になりました。そして今では、何年もそこにいたかのような気分です。お互いの言葉を補い合えるようになると、それは良いことです。」
2014年、アーレンツ氏はAppleで最も高給取りの幹部となり、ティム・クック氏よりも6,400万ドル以上も多く稼いだ。
出典:フォーチュン