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写真:ベン・スタンフィールド/Flickr CC
スティーブ・ジョブズの象徴的なモックネックをデザインしたファッションデザイナー、三宅一生氏が、これとよく似たシャツを発売する。「セミダルT」と呼ばれるこのシャツは、来月270ドルで発売される。
まったく同じではないものの、新作はオリジナルに十分似ているため、強い既視感を覚えます。
三宅氏の弟子である高橋悠介氏が新しいシャツをデザインしました。オリジナルとの違いは、シルエットがよりスリムになり、肩の位置が高くなっている点です。とはいえ、三宅氏のモックネックを手に入れるには絶好の機会です。(デザイナーはジョブズ氏の死去に伴い、2011年にオリジナルのデザインを中止しました。)
スティーブ・ジョブズのタートルネックの裏話
ウォルター・アイザックソンによる2011年のアップルCEO伝記によると、ジョブズがタートルネックのユニフォームを着るようになったのは、1980年代初頭の日本旅行がきっかけだったという。日本滞在中、ジョブズはソニーの会長である盛田昭夫氏に、なぜ工場の従業員全員が制服を着ているのかを尋ねた。ジョブズは、これが同僚間の連帯感を育む方法であることを学んだ。
三宅はソニーのユニフォームをデザインし、ジョブズはそれを気に入っていました。しかし、ジョブズはアップルのユニフォームが良いアイデアだと同僚を説得できませんでした。
ジョブズはこう回想している。「サンプルをいくつか持って戻ってきて、みんなにこのベストを着られたら最高だよって言ったんだ。でも、ステージからブーイングで追い出されちゃったよ。みんなこのアイデアを嫌がったんだ」
しかし、このプロセスを通してジョブズは三宅と親交を深めました。アップルのCEOが三宅に、自分だけの特別なユニフォームをデザインするよう依頼すると、三宅は100着もの黒のモックネックをデザインしました。ジョブズは1990年代後半にアップルに復帰した際に、この非公式のユニフォームを採用し、それ以降、このユニフォームを着ていない姿をほとんど見かけなくなりました。
出典:ブルームバーグ