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アラル海は 1960 年代まで世界で 4 番目に大きい湖であったにもかかわらず、聞いたことがないかもしれません。
ウズベキスタン国境に広がるかつて巨大だった湖は、この半世紀でかつての面積の10%以下にまで縮小しました。史上最悪の環境災害の一つと称されていますが、Appleのマップを見れば、ロシア人がこの巨大な湖を干上がらせ、活気ある漁業を破壊し、塩分、汚染、そして有毒な砂嵐の荒地を残したことなど想像もつかないでしょう。
NASAが2014年8月に公開した最新の衛星画像では、近代史上初めてアラル海の東部盆地が完全に干上がったことが明らかになりました。一方、Appleの画像には緑豊かな湖が写っており、カザフスタンとウズベキスタンの国境付近で休暇を過ごすなら、ジェットスキーを楽しむのに最適な場所のように見えます。
1960年代、ソ連が砂漠地帯に米、メロン、綿花を栽培するために灌漑事業を展開し、アラル海に水を供給する2つの河川の水を迂回させた後、アラル海の水位は劇的に低下し始めました。灌漑事業は成功し、1988年までにウズベキスタンは世界最大の綿花輸出国へと変貌を遂げましたが、それには多大な犠牲が伴いました。
海が引いたことで、広大な平原が兵器実験や農薬・肥料の流出による塩分と有毒化学物質で覆われました。その塵は風に乗って日本まで運ばれ、周辺地域の人々は癌や肺疾患の罹患率の上昇に苦しんでいます。
Appleマップは世界最高の地図データソースという評判は必ずしも高くないので、この恥ずべき失態はそれほど驚くべきことではありません。しかし、Appleが古い衛星画像をどこから入手しているのかは気になるところです。