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iPadのスクリーンメーカーであるシャープは、自社のLCD生産設備の大部分をAppleに割り当てているが、そのことにあまり満足していないようだ。
シャープの星憲一専務執行役員への月曜日に公開されたインタビューによると、同社は日本のディスプレイメーカーである同社の亀山第1工場の全生産量が「たった1社(アップル)向けになる」ことの意味を懸念しているという。
ホシ氏の言葉を借りれば、アップルへの依存は財政的に健全とは言えない決断だ。
「この工場だけを見れば、確かに変動リスクは高いです」と星氏は言う。「しかし、スマートフォン用の液晶パネルを第2工場で大量に生産すれば、第1工場の業績が低迷してもその影響を吸収できるのです」
星氏によると、シャープの第1工場では第6世代のガラス基板が使用されており、同社の第2工場ではさらに進化した第8世代の基板がベースになっているという。
これは、苦境に立たされているAppleに大量の取引を委託しているAppleにとっては恩知らずのように聞こえるかもしれないが、Appleのサプライヤーに関してはよくあるパターンを反映していると言えるだろう。Appleの要件は常に変化するため(製品ラインの変化に応じて)、Appleを顧客とすることで、四半期ごとに生産量が大きく変動する。Androidデバイスが市場の低価格帯の多くを食い尽くしている現状において、自社の運命がAppleに左右されるのではないかという懸念も加われば、一部の企業が不安を抱くのも無理はない。
特に、シャープのライバルであるジャパンディスプレイが iPhone 6 の画面供給を任されたことを考えると、なおさらだ。うーん…星憲一氏のインタビューに、さほど微妙ではないヒントが隠されているのかもしれない。
出典:日経新聞